2011/07/17

RUSTLESS



[MODE BY ROCKERS]という言葉が生まれたのは今から14年ほど前。


ROCKERSは英車に乗って、ルイスレザーズを着れば出来上がりなのか?
それじゃつまらない。「今」という進行形だからこそ、
「生き方」たり得るのだ、と興奮して生まれたこの言葉。

ROCKERSの本場であるロンドンに2004年より移住し、
かねてからの目標であった、「イギリスで英車に乗る」ことを実行すべく
すぐさま71年製のTriumph Bonnevilleを入手。


その後、永年の夢であったBSA GOLD STARを遂に2008年に入手。

そして「MODE BY ROCKERS」という言葉が
自身の在り方にとって手狭に感じるようになって早数年。


次の方向性を模索しているときにふと頭に浮かんだ言葉。
[M]ode [B]y [R]ockersの頭文字を反転すると R B M。

そこに[Rustless] [B]ritish [M]otorbikes と当てはめてみる。

[Rustless]とは「Rust」(錆)が無い状態を指し、
錆びていない、という意。

古いものには当然錆びもあれば「やれ」もある。
しかし「クラシック」と言われ愛されるものの魅力は「錆びる」ことはない。


美しく錆びゆく「錆びないもの」たちを
ROCKERSという枠組みを越えて自由に発信したい。



1950年代や60年代にTON UP BOYSやROCKERSだった若者が、
カフェレーサーへの情熱からその後にモーターサイクルのスペシャリストや、
ジャーナリストとなっていったように、自分も「ROCKERS」から始まった歩みを
彼らの様に「進む」ことで、大事にしたい。

そしてROCKERSを軽薄なファッションだけのものとしてではなく、
「生き方」として提示できるように、その「一つの例」になれれば本望ではないのかと。

だからこそ、「ROCKERS」という言葉は
もう声に出してわざわざ言う必要は無くて、
自分の中でしっかりと持っていればいいスピリットなのだ、と。

それが、イギリスに移り住み、そのカルチャーにのめり込んだ
自分が今のところ、辿り着いた答え。

モーターサイクルと向き合うことは自分と向き合うことであり、
他人に誇示するものではなくて、自分を深めていくこと。
何事もゼロから初め、到達していく。
他人と比べる必要は無いのだ。


先人たちへの畏敬の念と、
その価値観の共有。


これまでの自分が培うことができた、レザークラフツマンとしての
素材との向き合い方に似ている。

そして、その姿勢をものづくりの一貫として
写真や文章にも投影させたい。

それらを通じて少しでも共感してくださったり、空気感を感じていただければ、
ライフスタイルとしてのROCKERSの「種」になるのではないか、と信じています。

という訳で、まずはブログから一度仕切り直しと相成りました。

そして、これまで支えてきてくださった方々への
感謝もしっかりと心に留めて参ります。


改めてよろしくお願いいたします。


2011年7月17日 MODE BY ROCKERS HIROYUKI

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