戦前に登場した、初めてのゴールドスターはM24というモデル。そして戦後にプランジャーフレームのZBが350にまず登場し、すぐに500ccが後を追います。マン島で行われたクラブマンTTレースでは、350ccでまずゴールドスターはその実力を発揮。500ccクラスではトライアンフのT100やノートン・インターが優勢を誇っていました。
その後、エンジンのデザインが大きく変更、スウィングアームと改良されてBB。フィンが迫力のある大きさに拡げられCB、DBと進化。
そして1 1/2 (ワン アンド ハーフ インチ 38mm)の最大口径のレーシングキャブレターを装備し、190mmのFull Width(フル・ワイズと日本では呼ばれています。)ブレーキが与えられます。更に、ゴールドスター・クラブマントリムには欠かせない、ギアボックス「RRT2」(アール アール ティー ツーと発音。)が全て揃うことで、広く認識されている「ゴールドスター」となります。「DBD」という、エンジンナンバーへと変更され、その最終型は1956年から1963年間まで生産されました。
ゴールドスターが何故それほど一線を画す車両として、羨望されるのかという理由は:
1:マン島 クラブマンTTにて圧倒的な勝利を収め、最終的には出場車両のほぼ全てをゴールドスターで独占してしまったがため、そのレース自体が取りやめになってしまった、という逸話。
2:公道仕様として、ヘッドライトなどが付けられて販売された「セミ」レーシングマシンであり、一般でも手が届くマシンであった。それが故、究極のカフェレーサーとして位置付けられた。
3:セッティングやスタートが難しいとされる、レーシングキャブレターの装着。街中では乗りにくく、半クラッチの多用を強いられる、クロスレシオ・ギアボックス。オリジナルでクリップオン・ハンドル(セパハン)、そしてバックステップ仕様という、「ジャジャ馬」を扱う感覚。
4:クラブマン仕様だけでなく、オフロードモデルの活躍。スクランブラーモデルや、カタリナモデルという幅の広さ。
5:単純に、美しい。
という訳で、ゴールドスターのシリンダーヘッドのデザインあれこれを、お楽しみください。
ZBはロッカーボックスが一体。
BBのヘッド上部の直線的なフィン。
CB以降、DB、DBDは曲線へと変更されています。
ZB燃焼室側。右は当時のデイトナレースで使用されたマシンを再現するために
350から500へフィル・ピアソン氏によって加工されています。
左はワークスCB用ヘッド。何故かスタッドボルトが4本へ減らされている実験車両。
右はDBD市販モデル。
BBより砂型から、鋳型へと移行したそうで、混在しています。
こちらはヘッドの集合写真、世界初!?↓
Courtesy of Mr.JP
Thanks a million as always!
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